モチベーションを高める経営者の言葉

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先日、ある外資系企業の従業員啓蒙用の資料を訳しました。その資料では、従業員のモチベーションを高めるフレーズが巧みに使用されており、何だか訳している私までモチベーションが高まったような気分にさせられました。英語はこうやって人を鼓舞するような表現をするのに向いている言語なのでしょうかね? 企業のマネジメントチーム(経営陣)には、従業員を鼓舞できるか、という資質が特に求められる傾向があるように思います。

ビル・ベック氏の名言

英語を学習する中で、偉人たちの名言を題材とした教材を目にすることがあります。こうした名言・格言も、さすが偉人たちがいう言葉だけあって、とても示唆に富んでいて、やる気をもらったり、なるほどなぁ、と思ったりします。私が目にした偉人の名言の中で最も印象に残っているもののうちの1つが以下の言葉です。

I do not think that winning is the most important thing. I think winning is the only thing.
  -- William Louis Veeck, Jr.

う~ん、かっこいい!何度見てもしびれます。
訳すとすれば「私は勝つことが重要なことだとは思わない。勝つことはすべてだ、と思う。」という感じでしょうか。ちなみにこのWilliam Louis Veeck, Jr.(ビル・ベック)氏は、1950年代から1970年代までの間にメジャーリーグの複数の球団オーナーを務めた人物です。

 キンバリークラーク社 ダーウィン・E・スミス氏の場合

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もう1つ、従業員の士気を高めた経営者の言葉で印象に残っているものを紹介します。
これは日経BP社の「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」という書籍に記載されていた逸話です。

1960年代後半、製紙業の大手企業であるキンバリークラーク社は、消費者向け紙製品市場への進出を果たしたプロクター&ギャンブル社(日本では、P&Gといった方が通じやすいかも知れません)の脅威にさらされていました。製紙業の競合他社はプロクター&ギャンブル社の同業界への参入を恐れ、直接対決を避けるべく事業多角化への道を探りはじめました。しかしキンバリークラーク社は、真っ向からプロクター&ギャンブル社と対決することを決断します。そして当時、キンバリークラーク社の経営陣の1人であったダーウィン・E・スミス氏はある社内会議で以下のように発言します。

(以下、「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」の記載を引用します。)

社内のある会議で、ダーウィン・スミスが立ち上がりこう切り出した。「全員立ち上がって黙祷をしてほしい」。みな、何があったのかと周囲を見回し、なぜ黙祷するのだろうといぶかった。だれかが死んだのだろうか。一瞬ためらった後、全員が立ち上がって自分の靴を眺めて黙祷した。しばしの間をおいて、スミスは顔をあげ、重々しい口調で語った。「いまのはプロクター&ギャンブルへの黙祷だ」
全員が沸き立った。 

 この本を読んだのはかれこれ15年くらい前のことですが、当時、この一節を読んで鳥肌が立ったのを今でも鮮明に覚えています。

今日のテーマでブログ記事を書こうと思ったときに、すぐこの話を思い出し、本棚から書籍を引っ張り出してきました。こうして引用するためにタイプしたら、また当時の感動がよみがえってきます。

こんなこと言われたら、従業員だって意気に感じて頑張らざるを得ないですよね。(了)

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