機械翻訳が評価されすぎな件について

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日経の電子版に掲載されていた『AI翻訳「人間超え」へ 技術が急発展』がちょっとした話題になっていますね。僕は有料版は契約していないので、無料で見られる初めの方のわずかな部分しか見られないわけですけれども、この手の話を聞くたびに思ってしまうのが、機械翻訳は過大評価されすぎ、という点です。

www.nikkei.com

まぁ、確かにGoogle翻訳はすごいと思いますよ。良く訳せている部分だけ見れば、「なにこれ、すごい完璧じゃないか!」と思う時もしばしばあります。でも翻訳って良く訳されている部分だけ見られるわけではないじゃないですか。ビジネスの場面においては、90%の部分が完璧に訳されていても、10%の部分が不出来なら、商用価値ゼロと判断されてしまいます。Google翻訳(他の機械翻訳は知らないからどうしてもGoogle翻訳が基準になってしまいますが)ダメな部分はとことんダメなわけで、そうした現状で、ほぼプロの翻訳者に品質が並んだ!とか、あと数年で翻訳者が不要になる!とか言われても「はぁ?何言ってるの?」という感想しかありません。

翻訳者が翻訳会社に登録するためには、トライアルと呼ばれる登録試験に合格する必要があるわけですが、現状、Google翻訳や他の機械翻訳でトライアルを受験しても合格には遠く及ばないはずです。また僕が翻訳会社から仕事を受けたとして、仮に機械翻訳と同等の品質の成果物を納品したとしたら、翻訳会社は控えめにいって激怒するでしょうね。そして二度とその会社からは仕事を受注できなくなるでしょう。

現状はそんな感じなのに、冒頭の記事のような主張が頻繁に繰り返されることに辟易しています。機械翻訳を提供する会社からお金をもらって書いただけの提灯記事なのかもしれませんね。

もちろん、将来は不確定なわけで本当に翻訳者がいらなくなるくらいの品質で機械翻訳ができるようになる未来がやってこないとも限りません。でもそのくらいAIが発達するのであれば、そのころには新聞記者の仕事もAIに取って代わられている可能性が高いのではないでしょうか。(了)

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