機械翻訳の精度向上のために数学を採用する、というお話

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機械翻訳、という言葉を聞くとなぜか過剰な反応を示してしまう今日この頃です。

いや、機械翻訳によって翻訳者の仕事が根こそぎ失われる、とか、翻訳者の生計が成り立たなくなる、とは思っていないですよ?(その辺の見解については、以前のブログ記事でも書いたような気がします。)

機械翻訳によってい翻訳者が淘汰されるとはまったく思っていないのですが、それでも機械翻訳の発展は著しいことは疑いようもなく、その発展状況の推移は多いに気になるところです。自分が機械翻訳は翻訳者の仕事を奪えない、と思ったところで、将来はどうなるか、なんてことは結局のところ分からないですし。

そんな中、Japantodayというネット英字新聞をボーっと眺めていたら、また1つ機械翻訳の記事を見つけました。

問題の記事はこれ↓です。

japantoday.com

記事の題名から、SNSサービスプロバイダが、翻訳精度向上のために数学的アプローチを追求していることが示唆されており、なんだかすごそうだなぁ、翻訳者としてのキャリア継続に危険信号がともるような内容でなければいいけど、と思って差し当たり読んでみました。

まぁ、結論から言ってしまえば、この記事は英語と日本語のように、対訳の蓄積が大量にあるような言語間の翻訳にはあんまり関係がなさそうです。

英語とウルドゥ語の間の翻訳とか、英語とアマゾンの部族の言葉との間の翻訳とか、対訳の蓄積が十分でない言語間の翻訳を、数学を用いてカバーする、という話のようですね。

まぁ、読んでいただければ皆さん感じられることだとは思いますが、全体的に結構突っ込みどころの多い記事、という印象です。

そもそも既存のSNSサービスプロバイダの翻訳機能の性能って、どうなんですかね? 僕は使ったことがないのでわからないのですが、耳にする評判によるとネットで広く提供されている自動翻訳よりずっと精度が落ちるとか。あくまでSNSを私的に利用する範囲で使う機能のため、多少精度が悪くても、「そんなもんだろうな」という感じで利用されているイメージですが、実際はどうなのでしょう?

提供される機械翻訳がもともと精度が高くないのだとしたら、数学的アプローチを使って多少精度が上がったところで、それは翻訳者にとって脅威とはならないようにも思います。

また、この記事だけ見ると、このSNSサービスプロバイダの翻訳機能は、同SNSサイト内でのみ利用されることを前提に書かれているような印象を受けるのですが、その翻訳機能を今後、サイトの外に向けても提供していく意思があるのかどうかも気になるところです。

それにしても、この業界内では、昨今なかなか明るい話題に接する機会がないですね。

この機械翻訳しかり、取引先の翻訳会社の翻訳依頼手順の自動化策しかり、もしかして、いやもしかしなくても、翻訳業って斜陽産業?と感じる機会は年々多くなっているような気がします。

まぁ、いろいろな職種を経験してきて最終的に選んだ仕事なので、今後も末永くつづけられるようベストを尽くしたいと思います(雑な締め方で恐縮です)。(了)

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